2017.09.02 庭づくり 府中市S邸・やまぼうしの家・庭 やまぼうしの木をシンボルツリーとし、L型プランの中心にあるデッキを緑が囲む庭SURの庭づくりはこの家からスタートしました。老夫婦の終の住処として設計したこの住宅は、比較的敷地に余裕があったので、毎日の日常生活を楽しむという意味で、庭を中心にプランニングを進めました。 L型プランで庭を囲み、その中心部分に広めのデッキを設えています。そのデッキの際にシンボルツリーとしてやまぼうしの木を植え、リビングからも主寝室からもその木が正面に見えるようになっています。リビングの大きなFIX窓越しの2階の書斎からの眺めも捨てがたいものです。 この家は北東コーナーにオープンな駐車場をつくり、そこにカツラの木を植えました。20年経って大樹に育ちましたが、車庫入れのちょうどよい目印になっています。また東南の道路際に奥行き30センチほどの細長い植栽スペースを設け、外に対して長い期間でいろいろな演出を楽しんできています。今はゴーヤとイチジクです。 庭の作り方でポイントになるのは、どんな樹木をどこにどう植えるかという植栽計画とともに、庭の地面をどうつくるかということが大事です。これはお手入れのしやすさと、造園工事費に関わります。基本は自然の素材で透水性のあるものがおすすめです。このやまぼうしの家では枕木を主体にして、間に川砂利や芝生を植えて、いろいろなの風合いの仕上げの織物のような地面をつくりました。これも長い年数が経ち、微妙に変わって、木のチップをグランドカバーに使ったり、現在はかなりの範囲が野菜畑になっています。隣家の塀の内側に農業資材の竹垣を設置して背景をつくりました。この竹垣と緑のコンビネーションでこの家にわずかな和の雰囲気も演出しています。